腰痛予防のための呼吸筋トレーニング

呼吸筋である横隔膜や腹横筋は腹腔内圧を高め、体幹安定性を向上させる作用を持っています。
呼吸運動の中で横隔膜の運動は胸郭運動と並んで呼吸運動の主要な要因です。

呼吸は腹横筋を始めとする体幹深層筋群の働きを向上させる。

横隔膜は、胸郭の下口部に位置する厚さ2~5mmほどのドーム状の膜で上部に肺、下部に肝臓や胃腸が存在します。
横隔膜はそれ自身が筋肉であり、ドームの側面部の膜は細い筋線維が寄り集まって構成されています。
また呼吸は、腹横筋を始めとする体幹深層筋群の働きを向上させ、腰椎の分節的安定性を獲得することで、腰痛や動的な脊椎安定化に好影響を与えることが報告されています。
特に腹横筋は、腹部臓器を取り囲むような配置をしているので腹腔内圧の上昇に最も効率的であり、両側性の収縮によって腹腔内圧の増加をもたらすことがわかっています。

慢性的な腰痛持ちは呼吸機能が低下している可能性がある。

現在運動療法におけるプログラムの中には様々な呼吸法を用いたものがあります。
例えば、ピラティス式呼吸法や長息法など胸腹部横隔膜を活性化させることで健康増進や腰痛予防を期待するものもあります。
また、スポーツ動作ではタックルのように瞬間的に息む競技や、水泳や走行のように持続的な腹部緊張を保ちつつ継続的な呼吸が求められる競技もあり、それぞれに合わせた呼吸法というものも存在します。
これら呼吸は大変注目されていて、呼吸機能が不十分であったりや姿勢調整機能の低下が起こるとそれが腰痛に関連する要因となる可能性があるからです。
ある報告では呼吸機能評価として努力性肺活量、呼吸筋力、胸腹部可動性を用いて、腰痛のないグループに比べ腰痛群では肺活量、呼吸筋量、胸郭可動性の低下を示し、慢性的な腰痛持ちの場合では呼吸機能が低下している可能性が報告されています。

腰痛のメカニズムとして体幹筋力低下や不良姿勢などが挙げられる。

一般に、腰痛のメカニズムとして体幹筋力低下や不良姿勢などが挙げられます。
体幹筋の中でも、特に体幹安定性に作用する腹横筋の機能障害が指摘されています。
腹横筋は呼気筋であるため、このことが慢性腰痛者の呼吸筋力低下に関連している可能性があるといわれています。
また、胸部スケール値の有意な低下を認めたことは原因は明らかではないですが、胸郭の関節運動が制限されその結果呼吸筋力の低下に関連した可能性が考えられます。
このように慢性腰痛者において呼吸機能低下が示唆されたことは、慢性腰痛と呼吸機能の関連性を強く示唆するものといえるでしょう。

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