ゴルフにおける筋力トレーニングの必要性と筋特性

ゴルファーのトレーニングを考える上で重要になってくるのは可動域、安定性、そしてパワー発揮。
今日はそのパワー発揮について考えてみましょう。

筋力トレーニングの必要性が近年ゴルフ界の中でも言われるようになってきました。


パワー発揮を考える上でなくてはならないのは筋力で、筋力トレーニングの必要性が近年ゴルフ界の中でも言われるようになってきました。
パワー発揮に必要である筋力を考えていくうえで、部分的な強化ではなく、全体としての筋力で考えることは非常に重要な要素になってきます。
それは、実際は一つの筋のみが単体で働くわけではなく、多くの筋が連動し協調してはじめて動作として成り立つからです。
そこには中心を安定させる深層の筋も必要ですし、速い動きや強い動きをする外層の筋も必要になります。
よくインナーが大事とかいっている方がいらっしゃいますが、インナーが大事なのではなくインナーも大事というのが本当のところです。
インナーのみを働かせるなんてことはなかなか難しく、実際の動作の中ではインナーとアウターがそのバランスを強調させながら機能的に働くかが重要になってきます。
もちろんインナー、アウターといった浅部か深部かの問題だけでなく、相反する筋のバランスや周辺の筋のバランスも大切になってきます。

深層筋の活性化→四肢の協調→実際のパフォーマンスの順で行うことで段階的なアプローチにつなげていくことが求められます。


トレーニングを開始するときの基本としては、まず中心を安定させる深層の筋からアプローチをしていくのが基本になります。
まず最初に深層の筋が働くことで身体の安定性が向上し、良好な姿勢の保持や外層の筋の過負荷の軽減につながるからです。
そして深部の筋は持久力系に有効な筋群なので持久力の向上にも有効であると考えられています。

そして次のステップでは、深層筋の働きが行えるようになってきたら深層筋が働いた状態での外層筋による四肢の協調動作に移していくことになります。
ここが重要なポイントです。
深層筋の活性化→四肢の協調→実際のパフォーマンスの順で行うことで段階的なアプローチにつなげていくことが求められます。
いざやってみると深層筋をきかせながら、四肢を動かそうとすると深層筋が抜けてしまうケースが多く見られます。
これではコアの安定がうまくいかずアウターに頼った動きが出現してしまいます。
何度も繰り返し、深層筋が入った状態で四肢がコントロールできるようにしていくことを心がけましょう。

全体をみながらバランスよく筋を付けていく必要性がある。


また別の視点で障害予防を考慮していくと、その他の周辺の筋のバランスを見ていく必要がでてきます。
これは個別ではなく全体としての筋の繋がりを筋を評価していく上で、弱い筋がある、ウィーケストリンクがある場合には周辺の筋が過剰に働き「over use」の原因となってしまうことがあるからです。
そのためトレーニング時の自己評価として上下、左右、内外、前後などを全体的にどうかという点を考慮し、差が大きくないように筋力のバランスを保ってトレーニングしていく必要がでてきます。
大事なことは、筋力は単一で働くわけでなく、多くの筋の繋がりがありそれらの協調で行われているということを理解し、深層を活性化し、外層と協調させ、全体のバランスを整えていくこと。
それらが機能的に働いてこそ、動作としてもパフォーマンス時においても機能的な役割を果たすことができるようになってくるのです。

さて全体をみながらバランスよく筋を付けていく必要性があると説明しましたが、そもそも筋力を決定する要素とは何でしょうか?
実は筋力を決定する因子は大きく分けて2つに大別されます。
ひとつは「構成的要素」、もう一つは「機能的要素」です。
「構成的要素」では筋の断面積などの筋肥大を表し、「機能的要素」では神経による改善で運動単位参画パターンの改善やインパルス頻度発射への増加などのいわゆる学習によるものを指しています。
運動をはじめて最初の段階では「機能的要素」の改善が起こり、中期になると「機能的要素」と「構成的要素」の両方の改善がみられ、後期では「構成要素のみ」の改善になるというのがトレーニングの原則であり、最終的に筋が肥大していくトレーニング後期はトレーニング開始からだいたい3~5週以降といわれています。
つまり、トレーニングをはじめてすぐは力が入りやすくなるという神経の影響、「機能的要素」の改善が大きく実は筋肥大は少なくて、約1カ月ぐらいして徐々に筋肉が太くなってくるという事実があります。
研究報告によると、筋肥大のみの影響になるのは12週以降(約3ヶ月)であるというものもあります。
これは、トレーニング開始の段階では、機能的改善は見られても実際は筋肥大が起こっているのではなく、神経系の適応が起こっただけであり、カラダに確かな変化が生じるのはトレーニング開始から1~3ヶ月は期間が必要であるということになり、いかにトレーニングが継続こそが意味を成すものであるかということを示唆した内容になっています。
気が向いたときだけトレーニングするのではなく、定期的なトレーニングを行いっていくことが長期的なトレーニング効果を生むことに繋がるんですね!

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