スポーツの練習をしているともっと上手くなりたいと思います。
上手くなった先にはプロと呼ばれる人たちがいますが、素人とプロとの間にはどんな違いがあるのでしょうか。
もちろん経歴や環境など、挙げればきりがないほど要素はありますが、今回はプロと呼ばれる人たちの練習中の意識について考えていきます。
物理的観測と精神的観測
パフォーマンスの違いを見極めるための観測方法として人体を物理的な視点から捉える方法があります。
ある物体(ボールなど)にどれくらいの力を加えたか、その力を生み出すためにどの関節をどの角度まで使い、どの筋肉はどれくらい使ったか、といった感じです。
一方で同じ動きを再現しようとしても微妙に結果は違ってきますが、それは人間の動きに自由度があるからです。
例えば手をA地点からB地点まで動かす時にも辿る道筋が違います。
その違いを生む背景には思考や知識、置かれている状況への解釈など精神的な要素が大きく影響します。
技術習得のコツ
では精神的な違いを観測する上で行われた実験にゴルフのパターをする時の感覚を言葉にしてもらうというものがあります。
まずはいつも通りパターを打ってもらい、プロと素人の被験者にそれぞれ打つ時の体の感覚や状況から感じていること話してもらいました。
するとプロでは言葉が少なく、素人では多く語られました。
いわば考えて動くのではなく体に染み付いている状態であり、みなさんも想像がつくと思います。
一見この体に染み付いている度合いが熟練度の指標になると思われそうですが、もう一つ行われた実験があります。
シャフトが見たこともない形に曲がった奇形シャフトを使ってパターをしてもらうと前回の結果とは逆転して、体の感覚や状況から感じていることをプロは多く、素人は少なく語りました。
このことから技術習得のコツは体験している状況からどれだけ多くの情報を捉えられるかと考えられます。
みなさんもぜひ、スポーツやトレーニングをする時は感覚に意識を向けて見てください。
面白い発見があるかもしれませんね。
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