ゴルフのパッティングは、ただボールを転がすだけではありません。距離感や方向感、打ち出し角度など、細かな要素が絡み合っています。
その中でも「目と手の利き(アイハンド・ドミナンス)」がパッティングに影響を与えるかどうかは、長年の議論の的でした。

実は、目の利き(視覚優位性)によって、ボールの位置やターゲットとの位置関係の見え方が変わることが知られています。
しかし、これまでの研究では、ゴルファーの「通常の視線」での利きを測定することが多く、実際のパッティングの姿勢(腰を曲げ、頭を下げた状態)ではどのように影響するのかが詳しく検証されていませんでした。
今回紹介する研究では、ゴルファーが通常の視線(プライマリー・ゲイズ)とパッティング時の視線(パッティング・ゲイズ)の両方で目の利きを測定し、それがパッティングの成績にどう関わるかを調査しました。

研究では、31名のゴルファー(アマチュア14名、クラブプロ7名、トッププロ10名)を対象に、目の利きを「通常の視線」と「パッティング時の視線」の2つの条件で測定しました。
被験者は全員右打ちのゴルファーでしたが、中には手の利きが左という人や、特に利き手がないという人もいました。

結果として、以下の4つの重要な発見がありました。

◆通常の視線(プライマリー・ゲイズ)とパッティング時の視線(パッティング・ゲイズ)では、目の利きが異なることがある。

◆パッティング時の視線では、目の利きの強さが通常時よりも弱くなる傾向がある。

◆目の利きは手の利きとは関係がない。

◆目と手の利きが一致しているかどうかは、パッティングスキルと直接関係しない。ただし、目の利きはパッティングの成功率と関係がある可能性がある。

研究のポイントをわかりやすく解説

まず、1番目の発見「通常時とパッティング時の目の利きは異なる」について。これは意外に思うかもしれませんが、ゴルフのパッティングでは、頭を下げた状態でボールを見ます。
この姿勢では、視覚の使い方が普段と変わり、どちらの目を優位に使うかも変わる可能性があるのです。

2番目の「パッティング時の視線では、目の利きが通常時よりも弱くなる」ですが、これは視野が狭くなることや、より正確な視覚情報を得るために両目をバランスよく使おうとすることが影響しているのかもしれません。

3番目の「目の利きと手の利きは関係がない」については、一般的に右利きなら右目が優位、左利きなら左目が優位というイメージを持たれがちですが、実際にはそうとは限らないということです。

そして4番目の「目と手の利きの一致がパッティングのスキルと関係ないが、目の利きは成功率と関係する可能性がある」という結果は、実際にどの目をどれくらい使っているかが、ターゲットの見え方やストロークの精度に影響する可能性を示唆しています。

他の研究と比較すると?

過去の研究でも、ゴルファーの目の使い方がパッティングに影響を与えることが示されています。
例えば、Mann et al. (2011) の研究では、成功率の高いゴルファーほど「視線の安定性」が高いことが示されました。
視線がブレると、ターゲットに対する認識がズレ、結果としてストロークのミスにつながる可能性があります。
また、Vickers (1996) の研究では、プロゴルファーはパッティングの前にターゲットを長く見つめる傾向があり、これは「クワイエット・アイ(静止した視線)」と呼ばれています。
この視線の使い方がパッティングの成功率に大きく影響するという結果でした。

今回の研究結果もこれらと関連があり、特に「どの目でターゲットを見ているか」が成功率に影響する可能性があることを示しています。

ゴルファーはどう活かせるか?

では、今回の研究結果をどのようにゴルフに活かせるでしょうか?

自分の目の利きを確認する

自分がどちらの目を優位に使っているのかを知ることは、ターゲットの見え方を理解する上で重要です。

パッティング時の視線を意識する

普段と違う姿勢を取ることで、目の利きが変わる可能性があります。実際のパッティング姿勢でどのように見えているのかを確認しましょう。

ターゲットの見方を工夫する

もしパッティング時の視線で目の利きが弱まるなら、ボールの位置やヘッドのアライメントを意識的に確認するのも一つの手です。

視線を安定させる

クワイエット・アイの研究が示すように、目を安定させることはパッティングの精度向上につながります。

ゴルフのパッティングにおいて、目の利きは重要な要素の一つです。
しかし、その利きは通常時とパッティング時で異なる可能性があり、それが成功率にも影響を与えるかもしれません。
今回の研究は、ゴルファーにとって「自分の目の使い方を知ること」の重要性を再認識させてくれるものでした。
実際のプレーに活かすためには、パッティング時の視線を意識し、自分に合ったターゲットの見方やボールのアライメントを確認することが大切です。
ぜひ、次回のラウンドや練習の際に「自分の目の利き」を意識してみてください!

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