
私たちが考えるゴルフにおけるパフォーマンスの考え方はフィジオがプロのサポートに関わりだした2013年から、様々な研究やツアーの現場での経験から導き出したものであります。特に我々は身体運動学の専門であるトレーナーの視点から、これまで40名以上のプロゴルファーのサポートを行い、ツアー賞金王のサポート、オリンピックやマスターズなど国際試合への帯同も踏まえ、多くの貴重な経験と多くのゴルファーからの指導にもとづき、科学的に体系化された仕組みづくりを行ってきました。

フィジオが考えるゴルフのトレーニング法としては、4つの柱があります。
それはゴルフのパフォーマンスを①神経科学的根拠、②バイオメカニクス的根拠、③生理学的根拠、④学習理論的根拠の視点から捉えること。
適切なコーチングや指導的なプロセスを取る場合、やはり科学の知見からアプローチしつつ、感覚の醸成をしていく必要があったからです。なぜならツアー選手を支える現場では、わずかな誤差が結果を左右します。1度のフェース向き、数ミリの低点のズレ、数百分の1秒のタイミングの狂いが、シーズン獲得賞金を大きく変えてしまいます。そのため感覚論ではなく、神経科学・バイオメカニクス・生理学・学習理論といった複数の視点を統合してアスリートの動きを最適化することが必要でした。

フィジオゴルフフィットネスでは、「感覚から科学へ」をコンセプトに、ゴルファーの上達を科学的知見から支援し、特に100切りゴルファーを増やすことを重要な目標として掲げています。この背景には、ゴルフを継続できなくなる大きな要因の一つとして、「続けているにもかかわらず上達を実感できない」という構造的な問題が存在すると考えているからです。ゴルフは練習量と成果が必ずしも比例しない競技であり、感覚や経験則のみに依存した練習では、技術的な停滞に陥りやすいことが報告されています。
スポーツ科学の分野では、運動学習において「成果の可視化」と「明確な達成指標」が継続意欲を高める重要な要素であることが示されています。ゴルフにおける100切りは、単なる数字ではなく、技術的にも戦略的にも一定水準に到達したことを示す明確なマイルストーンです。この達成体験は自己効力感を高め、次の目標へ向かう内発的動機づけを生み出します。実際に、運動継続と心理的報酬の関係を調べた研究でも、短期的に達成可能で意味のある目標設定が、長期的なスポーツ参加率を高めることが示されています。

100切りを達成する過程ではスイング動作の再現性向上、身体負荷の最適化、戦略的なコースマネジメントなど、身体機能と認知機能の双方が洗練されていきます。これらは単なるスコア向上にとどまらず、身体活動量の増加、関節可動性や筋力の維持、さらには認知機能の活性化といった健康効果にもつながります。ゴルフを「うまくなるから続けられる」状態をつくることが、結果として生涯スポーツとしてのゴルフ、そして健康的なライフスタイルの実現につながると私たちは考えています。
フィジオゴルフフィットネスは、感覚論に頼るのではなく、科学的根拠に基づいて上達の構造を明確にし、100切りという達成体験を通じて、ゴルフを続ける理由そのものを支えていきます。

今回のセミナーのテーマは、アマチュアゴルファーに多い「手打ちになってしまう現象とその解決法」についてお話します。
なぜ、多くのゴルファーは「手打ち」になってしまうのでしょうか。
それは意志が弱いからでも、練習量が足りないからでもありません。実は、ゴルフスイングは人間の身体構造や神経の働きと深く結びついており、正しい順序で動けないと、腕を使わざるを得ない仕組みになっているのです。体幹や下半身がうまく使えない理由、視覚やバランス感覚が動作に与える影響、そして「手で当てにいく」動きが生まれる本当の原因を、最新の運動科学と現場のデータから解き明かします。本講演では、感覚論ではなく科学的根拠に基づいて、なぜ手打ちが起こるのか、そしてどうすれば自然に改善できるのかを分かりやすくお伝えします。スイングに悩むすべてのゴルファーに、新しい視点を提供する内容です。
ぜひご参加ください。
