我々は自らの意志によって日常的に様々な動作を遂行しており、運動の大きさや速さを調節することによって目的に応じた運動出力を可能としています。

ゴルフにおける距離の調整なんかもこのあたりの話になりますね。

この出力調節は、巧みな身体動作に必要なスキルの 1 要素である正確さとしての「グレーディング能力」になりますが、刻々と変化する外部環境に対応して運動出力を調節することが求められる状況においては正確な出力制御は困難である場合も多いのが実際です。

スイング動作における力調節

ゴルフのようなスイング動作のように、適切なタイミングでより正確な出力調節が求められる場面においては、僅かな出力量の誤差がパフォーマンスの成否に影響を及ぼしてしまいます。

このことからも、自らの出力を正確に調節する能力は非常に重要であり、力の出力のコントロールは非常に重要な要素といえるでしょう。

出力制御における正確性および素早さについての研究では、かねてから筋活動および筋活動の結果である張力を指標としてきました。

例えばですが、等尺性力発揮動作を用いた出力調節や単関節運動を用いた角度変化の調節方略について様々な研究がされています。

運動量0ベースから要求水準への出力調節については、幾つかの調節方法が考えられていますが、代表的なものの 1 つは、調節時間は一定に保ちながら単位時間当たりの出力量(力発揮率)を変更させることで調節する、いわゆる「pulse height control policy」という方法、つまり力発揮をコントロールするやり方と、出力量が増大すると力発揮時間を延長させることで調節する「pulse width control policy」 の考え方が一般的な考え方となっています。

力発揮率の調節はやはり体で思えるしかない感覚的要素ですので、このあたりが反復練習が必要な理由になりますし、ショートゲームやパターのように距離感が重要なものほど感覚的な要素が求められるので普段の練習量と距離感の正確性の相関があるのもうなずけますね!

関連記事

  • 関連記事
  • おすすめ記事
  • 特集記事
TOP